佐藤武彦税理士事務所

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　生前に子供に財産を移転したいと考えていたところ、取引先銀行から「譲渡で行ったらどうですか。息子さんに購入資金を融資しますよ」と言われた。この方法は相続税対策として有効か考えてみましょう。
　３，０００万円のアパ−トを親子間で売買を行い息子さんが銀行から３，０００万円の融資を受けたケ−スで考えてみましょう。親は３，０００万円アパ−トという財産はなくなりますが、３，０００万円の資金が入ります。税金で２０％の６００万円を支払い、２，４００万円残ります。（５％概算取得費計算等を省略）子供は３，０００万円の財産が増えますが同額の借入金が発生します。
　相続税対策のために税金６００万円を納めて、親の財産は６００万円しか減っていません。子供は３，０００万円の返済義務を負うことになります。以上より、この方法は相続税対策として有効ではありません。